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最近はDVD発送作業や新作執筆作業等で多忙な日々を送っています。毎日つけると豪語していた日記も日が空いてしまいました。ごめんなさい。

DVDで「ジョゼと虎と魚たち」をまた見ました。また泣きました。また切なくなりました。傷付く側と傷つける側。辛いのはどっちでしょう。両方辛いです。なんてたって世界が一つ閉鎖されるんだから。閉鎖された世界は二度と開園することはありません。もしよりが戻ったとしても、世界は新しいスタートをきるのです。「これを言ったら傷付く」というのがわかってて、やむを得ず発する傷つける側の言葉。それを言う瞬間が一番辛いと僕は思う。前に進むためには仕方がない事だけれど。その度にみんな後ろを振り向く事を完全否定するんだ。その言葉を言われた方は閉鎖した世界の中に幻を見る。返事のしない背中に必死で言葉を投げかける。沈黙だな。沈黙なんだ。もうその世界は死んじまったよ。そのなかで相手の幸せを願うなんて、奇麗事かもしれないけどそれはやっぱり立派なことだ。そんな事を思った。

川崎クラブチッタでLEGONIC TRAPのライブを見て来た。すさまじくでかいステージで歌う彼等はかっこよかった。アルバム「SOULMATE」にも入っている曲「枯れ木に咲く花」。名曲だ。こんなフレーズがある

「投げ出した夢を背に」

俺も役者の仲間もインディーズ監督仲間もLEGONIC TRAPもいつか夢をあきらめてしまう時が来てしまうのだろうか?中途採用で面接を受けスーツを着てしまうんだろうか?作業服着てせっせと工場で汗を流す日々が来るんだろうか?そんなのごめんだよ。必死で歌う彼等を見ていたら満員電車に揺られ、映画を忘れる自分がたぶって見えた。悔しかった。最高に悔しかった。いつの間にか涙が出て来て、終盤はあまり彼等の演奏が見れなかった。

帰りにメンバーの天ちゃんにレコーディングしたての新曲のCD-Rをもらった。家に帰って聞いたらなんとも切ない曲だった。素敵としかいいようがない遠距離恋愛の曲。メールや電話でしか交わす事のない言葉たち。いつかは届くのかなぁ。いつかは面と向って言えるのかなぁ。片道の恋だっていいんだ。思うだけの恋だっていいんだ。毎日水をあげて、明日の予定や今日の眠る時間を気にする事なく思い続けて、それでいつかはつぼみは花となる。そしたらもう、にこっと笑って口づけするだけだ。長い月日や年月をかけて口づけするだけだ。

そう思わせてくれた。新曲。

これから渋谷GIG-ANTICでレゴトラ2日目を見てくる。今日も泣くぞ。俺は。


写真 川崎クラブチッタ近くの七色タワー。七つの想いが塔を立てる。