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告知ですが、山口円さんというお姫さまのような監督さんの新作長編「Ghost Dance」にてヒロインの相手役を演じることになりました。しかもなー高校生役。俺もう23歳ですよ。学ラン着るなんて夢にも思わなかったですよ。

小田原映画祭の時、見にきてくれた山口監督にこの話をいただいた時に正直嬉しかったのと、びっくりしたのと、あとなんでか「やるなら今しかねーべ」っていう気持ちがすごく強くて引き受けさせていただきました。今まで「役者はやらないんですか?」と聞かれる度、ずっと「僕には演技は出来ませんので」と弱気になっていた僕ですがあらすじを見て「これはやばい!胸がキュンキュンしちまうぜ!」と強く思ったのです。


話は、あんまり詳しくは言えないんですが、死者と再会する儀式「Ghost Dance」に参加するヒロインを中心とする12人の話。そう、僕は見事に死ぬのです。トラックにやられます。ヒロインと友達以上恋人未満という一番素敵な関係の時に。

脚本を読んで、読み終わった後に頭の中でGOING STEADYというバンドの「夜王子と月の姫」という曲が流れました。この曲は僕が大好きな曲で、とってもとってもロマンチックな曲なのです。あの世界。そうあの世界なんだ。

山口円監督っていう方は2004年のインディーズムービーフェスティバルっていう大会でグランプリを獲った監督なんです。同じインディーズ映画と言えども俺なんかより全然すごい人なんですよ。すんげー美人でさー。しょーがねーのよ。ある取材で一緒になったのが出会ったきっかけだったんですけど、初めて見た時、目が点になりましたもん。いまだに直視できませんのです。

僕の演じるのは大竹信也って役なんですが、これがまたいい奴なんすよ。サッカー部で爽やかで男子にも女子にも人気があるクラスの人気者で。間違っても下ネタは言わなそうな。死んでも妄想なんてしないような。狂ってもドンキホーテーで小学生に混じってプレステしないような。全てが僕とは全く正反対の男の子。絶対に僕とは友達にならなそうな男の子。

もうね、神様に感謝しました。「こいつはいつもくだらない妄想ばっかりしてるからしょがねーなー」ってこの作品に巡り会わせてくれたんだと思ってます。

僕の相手のヒロイン役の子は、零さんって方でまだ20歳の方。でも僕より中身が全然大人。勉強になります。落ち着いていてこの方もすごく綺麗な方です。あー緊張すんなー。

しかもこの現場には知り合いが結構いまして、周防美佳さんや勅使河原結ちゃんや真柳美苗ちゃんや大谷俊介君やら、スタッフには「Silence38」の磯辺監督がいるし。なんか変な感じだなー。でも演技に関しては彼等の方が全然先輩ですから。勉強させてもらいます。僕なんてほんとにいつも自分の現場では偉そうに演出なんてしてやがるけれど、自分でやるのはほとんど初めてです。大根です。

いっつも思うんですが、なんでみんなあんなに台詞を覚えられるんだろう。僕も毎日寝る前に一人でブツブツ練習しているんですが、朝になると忘れてしまいます。高校時代、テストはいつもカンニングだった僕にとってこれは試練です。

僕にとっての最大のヤマ場は終盤のクライマックスのシーン。泣きそうですよ。愛に溢れていて、でも切なくて、胸が裂かれそうです。

何はともあれ、こんなすごい作品にキャスティングしてくれた山口監督に本当に感謝です。心からありがとうございます。

そして今日は衣装合わせと顔合わせに行ってきました。

会場ついたら、クラスメイト役の女子高生と男子高校生がぎょうさんいやがってよー!まじでたまげた!やっべー。ほんとに40人くらいいて入学式みたいでした。さっそく学ラン着て、クラスのみんなでクラス写真を撮影したのですが、これを、地元小田原の仲間たちが見たら「ウォーリーを探せ」ですよ。「一人だけ偽物が混じってます」みたいな。爆笑するんだろうな。

そんなこんだでこの作品は5月まで撮影が続きます。がんばりますよ。こんな機会二度とないです。高校時代に仕返しするつもりでやってやります。

23歳の僕が、あの頃をもう一度やり直せるんだ。
ほんとはこんな奴に憧れてたんだ。

一度でいいから僕は、こんな奴になりたかったんだよ実は。

公開されたらみんな是非見にきてな。俺、魂かけるから。俺頑張んからさ、笑って後ろ指さしてくれよ。

ドキドキドキドキドキドキ青春色鮮やかな花咲く道さ。思いをぶつける場所が、やっと見つかったんだ。



世界の終わりきても 僕らは離ればなれじゃない
世界の終わりきても きっと君を迎えに行くよ

君が星こそかなしけれ 君が星こそかなしけれ

GOING STEADY/「夜王子と月の姫」

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