日付けは変わりまして昨日ですね、台風直撃の下北沢のスタジオにて音楽室の皆様にお会いしてきました。

そして、今日いろんな事が動き出しました。

ずっと僕はこの時を待っていたんだろう。

初恋銀色鉄塔にもある程度の終わりが見えてきて、これから僕がすべきことの準備に入っている。編集や仕上げや宣伝や上映やプロモーションや一般劇場への売り込み等。そして、主題歌。

僕は映画に主題歌って必要不可欠だと思います。主題歌には、その世界をより一層深める力を持っている。余韻に浸る瞬間に胸を突き動かす力を持っている。

初恋銀色鉄塔の主題歌はいろんな事が求められる。それは頭の中で編集をイメージしながら、そしてエンドロールにイメージしながら、僕はそれを思っていた。

人を好きになるっていう事を純粋に歌ってほしい。
人を好きになったあの時の気持ちをそのまま歌ってほしい。
ドキドキするような、目も見れないくらいドキドキするような歌が欲しい。

下北沢に初恋が照らしました。
キラキラせせらぐ雨になった恋は、確実に人の胸に響き渡り、耳元でささやく声に、僕は何度も初恋の人の名前を想いました。

涙した日も、笑いあった日も、温め続けた言葉を伝えた日も、初めて手をとりあった日も、口づけに目を閉じた日も、抱き寄せた日も、いっせーのっせで夢語った日も、もう一度好きだと伝えた日も、そして背中合わせに向かい合ったサヨナラの日も。

子供から大人になった日も、僕から俺になった日も、全部をふまえたうえで幸せになることを願った日も。

確かにこんなメロディーが流れていたと思います。

こういう曲調で、こういう歌詞で、こんな声で。

ずっと初恋は包まれ続けていたと思います。

いつかサヨナラの時が来ることを知らないふりをして、僕らは人を好きになった。

一瞬は永遠に続くと、胸のドキドキを確かめながら。震える声を絞った。

そして想い出の木箱にしまった恋はいつか開けられるその時を待って待ち続け、銀河の夜を超え、記憶のページに記され、時代とともに古ぼけながら常に輝いていた。


音楽室2ndアルバム「虹色グラフティー」(2005年9月2日発売)より

ラストを飾る「クライング」。


初恋銀色鉄塔の主題歌に決まりました。

初恋に添える素敵なハナウタに。永遠に咲き続ける恋の花に。世界が止まったスキの瞬間に。



追記 同じく音楽室2ndアルバム「虹色グラフティー」より「宿題問2を答えたら」が挿入歌に決定しました。
こちらのナンバーは「ずっと君の後ろで」用エンディング曲となります。
聞いた瞬間にオータニとオペラとイマイを思い出しました。早く編集したいです。