2004年10月

山茶花谷町線に乗って

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ついに生えた。これはもはや笑えない。漫画の世界だ。なんと部屋にきのこが生えた。信じられない。これは手遅れ。こんにちは毒きのこ。上の写真が問題のきのこでございます。

つくづく考えた。この部屋に女の子が来たら何と言うのだろうか?「散らかっているねぇ」なんかじゃ済まされないぞ。僕が女だったら、部屋に入った途端に帰る。それくらい汚い。汚いなんてもんじゃないや。「むごい」

今まで、男の家に遊びに行って「散らかってるよ」と言われても、どこが散らかっているのかわからなかった。それもそのはず、僕の部屋にはきのこが生えるくらい散らかっているのだから。

そういえば、最近ゴキブリを見なくなった。その変わりにムカデが出る。先日顔を刺されて今でも顔に傷がある。部屋が納豆臭い荒井秀之は僕のその顔を見て爆笑しやがった。掃除を習慣付けようと思った秋の長い夜。

ヒグチマキコさんの新曲「Rui」のPVが完成。少しばかりストーリー仕立てに仕上げてみました。明日には納品して来月にはプレスされ全国のCD店に並ぶ。ジャケットと帯には僕の名前が書いてある。おまけに僕の新作「月が欠けるまでの間に」までもが特典映像として入っている。なんだかすごい不思議な気分だ。売れまくってしまう事を願う。

天気がいい今日。山茶花谷町線(知っている人はすごい!)に乗ってあの街まで行こうじゃないの。ガタゴト揺られて夕陽を眺めてでっかい川を渡りましょう。

19歳の頃。小田急線で神奈川の山奥から新宿まで通っていた僕は、帰りの電車を時々各駅停車の電車で帰った。急行電車とは違ってガラガラの車内には不思議な空気が流れていた。降りた事のない駅で降りるのが楽しかった。見た事ない町並みを歩くのが大好きだった。いつかは住んでみたい町が日々多くなった。思い出深いのは「梅が丘」という駅だ。駅からすぐのコンビニで働く女の子に東京の匂いを感じた僕は、週に数回、梅が丘で下車するようになった。コンビニで1品だけ何かを買い、その子からお釣りをもらって再び各駅停車に乗り込む。おつりを待っている時間が好きだった。だからわざと500円以下のものを買い、千円札や5千円札や一万円札を出した。赤いほっぺとマニュアル通りの言葉。その子は梅が丘っていう街で東京を最高に満喫している感じがして素敵だった。

財布が小銭でパンパンになる頃。梅が丘では降りなくなった。将来、梅が丘で笑って下車出来るように、苦い思い出は作りたくなかったんだ。

東京は女の子を変身させる。19歳の僕が見た梅が丘の女の子のように、人を引きつける何かがある。ふとした表情や言葉や声が、東京色にキラキラしている。田舎もん丸出しの僕はそれがすごく素敵に見えたんだ。

今でも梅が丘を通ると思い出すよ。今ではすっかり急行電車に乗ってしまう自分が悲しいよ。


山茶花谷町線に乗って、あの街まで。もうあの子はいないだろうけど、あの街まで。

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写真 ヒグチマキコPV「Rui」より

恋のかけら

夜行バスで帰って来た僕は、そのまま寝ずに編集へ。

ヒグチマキコさんのPVの締め切りが間近。焦んなくてはいけない。頭の切り替えが難しいな。これから一睡もせずに地獄の編集耐久レース。

Rumlinaのライブにまた行けない。なんてタイミングの悪い僕だ。ちさちゃん、ライブ頑張ってね!観に行けなくてごめんね。

どうやら日記を書いている場合ではないらしいので今日はここらでおいとまします。


指折り数えて 日が暮れて完成
たった一度きりの幸せがくるのだった
とても素敵さ

木の影で泣いていた 美しい人は泣き止んでいた
愛してる 愛してる 恋のかけらと懐かしい日々と素敵な君よ year year

奥田民生/「恋のかけら」




富士急フジヤマ絶叫ハッスル。君はキューティー。永遠にキューティー。シャンプーの匂いが香る。香る。おてて繋いであの階段を登ろう。そしたら僕がペチャンコになるくらい抱きしめておくれ。とても素敵さ。




大阪珍道中

冷静に考えると昨日はいろんな事があった日だった。あつ姉さん(「僕たちの日々」のエンドロールにて、SPECIAL THANKSで一番最後に名前がクレジットされていた心優しき姉さんです。リンクでHPへも行けまっせ。)とドギマギ初対面。それから、レゴトラを通じて僕の事を知ってくれた人。わざわざ駆け付けてくれたヤマアツ(「月が欠けるまでの間に」に出演して頂いた俳優さん)ピープル(冷凍ハム)の方々。などなど。僕はテンパってたもんだから、うまく挨拶が出来ませんでした。ごめんなさい。

眠りから覚めてシンジの車で大阪観光。ガツンと横綱ラーメンでやられ、銭湯で語り、マスオ宅へ。マスオの友達のツバサもいる。マスオの愛犬ラブが怖い。犬嫌いな僕であります。それからたこ焼き食って、帰京。夜行バスは最悪だ。次は新幹線で行こう。そんな事を決意した大阪梅田夜行バス停留所前。シンジとマスオとツバサに手を振り大阪を後にする。

帰りのバスの中。僕は伝説を作った。自分でも認めてしまうほどすごい事をしてしまった。荒井秀之が大爆笑。

今日から11月1日まで「月が欠けるまでの間に」が南青山蔦サロンにて上映。朝11時?夜7時(11月1日のみ?夕方5時)まで流れているらしい。早速見てくれた方からメールをもらい、嬉しくなる。写真と映像のコラボレートっていう事で、フォトシネマを創りました。良かったら皆様来て下さい。今回のイベントに誘ってくれたCMプランナーの佐藤さん、国語ピアノの芝西さん、顔出せなくてごめんなさい。

夢は覚めた。現実は優しくない。険しい道でも、僕は迷わずその道を行く。

SOULMATE

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行ってきました。LEGONIC TRAPツアーファイナル。撮ってきました。LEGONIC TRAPツアーファイナル。

夜行バスで真夜中トイレに行きたくなりバスを止めてしまった僕の名は勝又悠23歳。O型。口癖は「めんどくさい」。しかし、そのわりには石原さとみちゃんがテレビに出る日はちゃっかりとビデオをセットするのを怠らないそんな僕です。レゴトラのライブ会場であった初対面の女の子に「監督の日記の妄想っぷりは、病気やな?」と言われ、優しく微笑むしかなかった。そんな僕でございます。

次の日から南青山で上映があるっていうのに、行ってしまいました。大阪。たこ焼き、道頓堀、関西弁、池脇千鶴ちゃん。「うち好きや。あんたの事もあんたのする事も、うち好きや」


急遽、ツアーファイナルのドキュメンタリーを撮る事になりまして、僕はリハからベタで張り付き、ベタベタに愛の指紋をつけてきました。

初めて見る、リハーサルの光景。あんまり多くは語りませんが、それはもうそれだけでお腹いっぱいになるような光景でした。

僕はカメラを持っている時と、編集してる時と、石原さとみちゃんの事を考えている時と、コンビニで弁当を選んでいる時と、ライブを見ている時が一番幸せなわけです。

何度も幸せを経験してしまいました。純粋に大阪まで行って良かったと思う一日でした。幸せで幸せでこのまま死んでしまうのではないかと心配にもなりました。

ライブ中、メンバーは輝いていました。キラキラしすぎて眩しすぎて僕は目を細めるしか出来ませんでした。カメラを持って、そのカメラを持った手に今までのレゴトラとの思い出が巡りました。

出会い。あれから一年経ったんだ。確実におっきなってるよ。焦んなくても大丈夫だよ。かっこいーよ。ほんとに。歌は胸に刺さり時代を斬り夢を咲かせる。音楽は耳の中でトキメキを打ち破り脳へ直撃。足はガクガクいってる。でも不思議と歩けるもんだ。涙や笑顔や怒りや喜び。そんなもんじゃないよ。もっとでっかいんだ。

正直彼等を羨ましいと思い、心底では悔しかったです。

僕は何を伝えているんだ?勝又悠の映画で誰が救われたっていうんだ?誰が僕を求めているんだ?僕は何を求めているんだ?

映画は音楽と違って、創り手のメッセージがダイレクトには伝わらない。映像と言うクッションがそこにはある。そこに僕は何度も助けられたし、怒りを感じた。すれ違いだらけの創作だったかもしれない。地獄のあとにまた地獄がまっていた日もあった。苦しい時も辛い時もあんまり見せないようにおちゃらけてきた。苦しさや辛さが映像にばれないようにごまかして来た。でもね、映画を取ったら何も残らない僕だから、今を正直に生きている。そこだけは誰にも触れたくないんだ。

今日のレゴトラのライブ。彼等は苦しさや辛さを見せた上でもっとでっかい楽しさを見せてくれた。ごまかしなんてどこにもなかった。

こうなったらやってやる。俺だってやってやる。そう思わせてくれた。

打ち上げ。総勢30名以上の前で、いつもにように泥酔へべれけ千鳥足。監督コールに負けて限界イッキ。ぶっ倒れたよ大阪。名前も知らない人と裸で抱き合いケツメイシを大熱唱し涙を流す始末。

朝になって、シンジの家へ移動。爆睡。頭の中で梅田駅近くで見た観覧車が回る。


夢の橋。いつになったら渡っていいんだい?足かせはまだあるのかい?それならそれでサッカーでもしようじゃないか?二子玉川集合。僕はいつだって「小さな巨人」サビオラ(アルゼンチン代表)になってやるよ。僕には輝ける未来が確かにあるんだ。そう信じているんだ。

写真  リハーサル映像から
(上) 「絆」
(中左)尊敬、魂の友、永遠のライバル ベース天上博規
(中右)893ライン ラブ命 ギター増田昇平
(下左)笑顔が眩しいね宴会部長 ドラム萩原新司
(下右)ロマンチックピープル冷凍ハム ボーカル里見淳

編集をぶっちぎって、そこにあるのはきっと一番笑える場所さ。漫画喫茶さ。

急遽、盟友LEGONIC TRAPのツアーファイナルの舞台裏ドキュメンタリーを撮影する事になった。夜行バスをギリギリで予約。大阪へ行ってくら。

昨日から一睡もせずに編集。先日も日記に書いたが、本当に編集はやめられない。時間が確実に過ぎて行のに、僕の脳みそは回転止まりっぱなし。無心になってカットを繋ぐ。食欲なんてとっくに置いて来た。目の前にあるマックが恋人だ。愛しの石原さとみちゃんも編集の時は忘れてしまう。音楽も漫画も小説も、全部が体に吸収されてそれを編集に乗っけて吐き出す。

午後8時、36時間のぶっ通し編集を経て、「月が欠けるまでに間に」が完成。不思議な作品だ。なんとも言えない。「ネリネ」のようにかわいさが滲み出ている作品ではない。「僕たちの日々」にボディーを一発えぐるような作品でもない。

ただそこにあるのは、大澤真理の澄んだ表情だ。

顔を合わせば延々とマックの性能ついて愚痴った仲でもある磯部監督に池袋にて作品を渡す。この作品が南青山と言うなんともマダムなイメージな場所で上映されるんだな。と思うとなんだか変な感じだ。


「月が欠けるまでの間に」。わかりにくい話だ。でもすごく痛い話にしたつもりだ。言葉選びに時間がかかった。人をおちょくっているわけではないけれど、答えは結構簡単に出てしまう。僕が隠した簡単な暗号を一人でも多くの人にわかってもらいたいな。

それからマッハスピード時速170キロで、新宿駅西口へ。夜行バスが俺を待っている。大好きな友が生きている姿を僕はもうすぐカメラに収める事が出来るんだ。「君と会えて良かったよ」なんて呟きながら僕は山手線の階段でこけた。情けない。

月(好き)が欠ける(駆ける)までの間に

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拝啓 君へ

君への気持ちは月のよう

いつもは半月 時々三日月 思い出したら満月になるの。

アポロになりきれない私は今日も君を想う



まだ私の事 覚えていますか?

                「月が欠けるまでの間に」より

今日は夜から原宿のPG-HOUSEにて開催されたアーティスト交流パーティーへ。国語ピアノの芝西さん、PG君の熱烈な要望もあり、一緒に連れて行ったのは最新作「僕たちの日々」でロック役を演じた大谷俊介君とカエデ役の滝野裕美さんとミツマメ役の荒井秀之。建川千乃は急用の為来れず。無念。

音楽の演奏なんてもあり、大盛況でした。「僕たちの日々」と「ネリネ」の予告編も上映されました。何度見てもロック役の大谷君はいいなぁなんて思う。話し方や声や、どことなく真面目そうなのとこ。それに何と言っても叫び声が壊れそうでいい。軽く触れたらぶっ倒れちまいそうなその声が、今作「僕たちの日々」にて哀しさや優しさや憎しみなんてのを一層かきたてた。なんかツボだな。彼もいつかは建川千乃のように「もはや勝又作品に欠かせない人物」なんて紹介されるといいな。離さないわよ、大谷ロック。逃げたらまた担いでわっしょいするからね。

その後、大阪の俳優、山田篤(ヤマアツ)を連れて新作「月が欠けるまでの間に」の撮影へ。今回の主演は「七夕哀歌」でもご一緒した大澤真理(まりを)。彼女はすごく優しい笑顔を持っている。見ていると幸せになってしまうくらいその笑顔は素敵だ。
撮影は京王線の聖蹟桜ヶ丘。夜中から朝まで行われた撮影。朝焼けがすごく綺麗な丘。聖蹟桜ヶ丘をモチーフにされたという「耳をすませば」を思い出す。

まりをの白いワンピースが陽に溶けて、いつかは消えて思い出になっていく。この瞬間をカメラに収める事が出来た事を幸せに思う。

撮影後、仙川のガストにてモーニングセットを食らい解散。今までで最短の撮影から編集期間。泣いても笑っても今月27日から南青山の蔦サロンにて上映されてしまう。頑張んべ。

二子玉川にてヤマアツと大阪での再会を約束して僕は家に帰る。

朝焼けなんてすっかりなくなって、ぱっちりお目覚めした街。会社へ急ぐ人にもまれ、僕はここにいる。逃げも隠れもしないよ。



写真 フォトシネマ「月が欠けるまでの間に」より

きっと、きっと、背中合わせは遠いから

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起床。

ポストを覗くとヒグチマキコさんからPV用の音源が届く。他にも手紙やステッカーやバッチ。こういう気持ちがすごく嬉しく思う。以前レゴトラのPVを撮った時は、マジックでメンバー全員からのメッセージが記されたオールスター(靴)だった。お金なんかじゃ買えないものはすごく貴重だ。気持ちがすごく伝わってきて、それだけで僕は幸せになれるんだ。ありがとうヒグチさん。

いざ編集に取りかかろうとすると「ネリネ」で脚本を担当して頂いた中西さんから電話が。彼女の書く詩が某紙に載るらしい。才能咲き乱れる彼女の未来はとっても明るいんだな。素直に嬉しかったし、何度もおめでとうを言った。

それからぶっ続けで編集。しかし、どうも最近スランプだ。うまく行かないし、集中出来ない。ヒグチさんの曲がすごく素敵で、何度も聞き入ってしまう僕。我を忘れてひたすら聞き込む。

最近すごく思う事がある。僕ははっきり言って撮影よりも編集が好きだ。撮影で100%のものを撮影したつもりでも、いざ家に帰りチェックしてみるとそれは30%くらいになる。これは僕が監督した全ての作品において言える事。それからが編集の面白いところ。30%からいかに100%、そして100%以上にもっていくか。その作業がものすごく面白い。面白いと言うか中毒。おそらく締め切りさえなければ、永遠に編集をしていると思う。これだから編集はやめられない。ひきこもりバンザイ。

敬愛する漫画家である魚喃キリコさんが書き下ろし漫画を掲載した写真集「15」を読んだ。15歳の女の子を中心に添えたこの写真集。空気感や雰囲気がすごく好きだ。

桃色に揺れる桜。教室の湿気った感じ。机のひんやり感。遠くにある黒板の文字。目を細めて眺めた授業中。放課後の廊下。部室の話声。校庭の怒鳴り声。

全てが大切で、全てが愛しくて、今の僕にとっては全てが懐かしくて。とても笑って思い出す事なんて出来ません。無性に哀しくなって切なくなって、確実に歩んだ「時」というものを悔やまずにはいられなくなる。

来年1発目の作品はこんな感じにしよう。そんな事を考えた。

腹を空かせた僕は松屋にて牛焼き肉定食630円を贅沢に食らう。やっぱり、きんぴら定食にしておけばよかったと食券を買った2秒後に後悔。変更を申し出る勇気がなくて断念。涙目で焼き肉を食べる勝又悠23歳、O型、蟹座、マイペース、座右の銘は「なんでもかんでも勢いで行動」、好きな女の子の顔はズバリ「蜂に刺されたみたいにボコッとしてる目」。ムチムチサイコー!!

家に帰る前に緑茶だけ買って帰ろうとセブンイレブンに押し寄せたのが間違い。なんと「ミルクたっぷりとろりんシュークリーム」を7個も買ってしまうという大奇行。買い占めた僕は満足げ。

肌寒い空を見上げ、高校のジャージ姿、ヘッドフォンで「年下の男の子」(SkaSka.Ver)を聞きながら一人さみしく歩く。もはや変質者でさえ僕を無視する始末。星は今日も綺麗だなぁ。風が白く見えるのは冬だからでしょうかね?大嫌いな冬、早く去ってくれ。何がクリスマスだよ、まったく。

家に帰り、「いけねいけね、最近すっかり石原さとみちゃんにうつつを抜かしてしまった。本家であるUKIちゃんをほったらかしにしてしまった。いけねいけね。これじゃ浮気だよ。不倫だよ。あー怒られちゃうな、俺」と最高にくだらない独り言を呟きながらSHAKALABITTSのDVDを即座にセット。見よ、この瞬間芸。可憐に歌い舞うUKIちゃんを見ながらシュークリームを食べ過ぎて気持ち悪くなる。

「空にヒビク!ヒビク歌、君のとこまで泳ごう。海を渡って行く」

台風で洪水状態になった僕のオンボロアパートの庭。いつかUKIちゃんは泳ぎに来てくれるかな?水着は苦手だから虹色のワンピースで逢いに来て欲しいな。そんで、すっかり使われなくなった台所でエプロンして中華丼を作ってくんないかな。部屋中、緑色と赤色でピカピカさせて2人で山下達郎を歌いながらシャンパンを飲むんだ。そしたら僕もきっとクリスマスを好きになれるはずだななんて思う僕は重傷妄想族。

それからPV編集作業をして、眠る前に佐々部清監督作品「チルソクの夏」を見ておやすみ。

チルソクとは日本語で七夕。一年に一度しか逢えない恋は素敵で残酷。いろんな想いを断ち切るために、1年に1度しか逢えない事を選択した恋を僕は一生大事にしたい。1年よりももっと長い月日が流れ、もう恋だとか愛だとかそういうもんじゃなくなって、それでも僕は一生大事にしたい。そんな事を考えた。

明日は金曜日。「はなきん」とか言ってあの子は浮かれているのだろうかな?空の機嫌がいいうちに吉祥寺にカレーを食いに行こう。そんで星が出る前には必ず井の頭線に乗るんだ。


消灯。


写真 星晴れのそら 君が見えないよ

ホワイトハウスのホワイトナイト。

爆睡。爆死。僕の10月19日は真っ暗になった空の下、ケツメイシ「家に帰ろう」でお目覚め。いきなり切ないメロディー。勝又一家は平和かなぁ。そして姉さん、お誕生日おめでとさん。レゴトラファイナルのちょうど一週間前に生まれた姉さん。キャピキャピのギャルギャルな27歳になっておくれ。

諸事情によりPV編集作業開始日が一日延びる。空いた時間を有効活用と言う事で「ネリネ」と「僕たちの日々」の予告編をアップ。

しばらくして明日になり、徐々にエンジンがかかっていく僕の生活リズム。不規則極まりない僕の体。そんな体でも時々ガタが出る。目が覚めた時片耳が聞こえない時。それが疲れている信号。今日はまさにその日。しかし僕はそんなことじゃめげないぜ。腕立て伏せをして体をごまかす。

今日の夕食はセブンイレブンの「トルコライス」。一体どこがトルコなんだ?ベットに入り久しぶりにaikoを聞く。大好きな曲。「鳩になりたい」をエンドレスリピート。今夜は初恋エンドレスナイトだ。

水玉模様のワンピース。お城に隠れてトキメキ隠す。おっきな白い手袋お耳にあてて、今日も夢を配る。8時になったらパレードにでなきゃ。

24色イルミネーションの馬車にまたがり街路樹を渡る。顔色一つ変えない仮面が哀しいよ。今夜も桃色の花火が胸にあがるよ。星空の下、君はこっそり仮面をとって泣くんだ。僕の背中が見えるかい?いつでもおんぶしてあげるから、こっちへおいで。夕食は三軒茶屋でフカヒレを食べましょう。イッツアスモールワールド。ここは誰も知らない手のひらの中の小さな小さな世界。

水玉模様のワンピース。クリーニング知らずの水玉模様のワンピース。遠く離れた街と僕の住む街。同じ時間に洗濯機をまわしましょう。街と街を混ぜ合わせてお日様にあてましょう。おんなじ空の下ね。

切なくなった僕は1L100円の烏龍茶(セブンイレブン仕様)をがぶ飲み。雨の中、始発に急ぐ人込みに紛れて今日もロケハン。車内のイヤな空気に耐えられず、ふと降りた駅。朝焼けは今日も無断欠勤台風モーニング。河原に落ちてたバットで一人で素振り。いろんな想いを遠くへ、1ミリでも遠くへ。9回裏ツーアウト、僕はいつもここでバントしてしまうんだ。確実に確実に点を取りにいっちまうような小心者なんだ。いつか出るかな満塁サヨナラホームラン。神様お願いだから僕を一日だけイチローにしてくれよ。無意味にびしょ濡れになって只今帰宅。今日のおやすみBGMはSteady&coの「Only Holy Story」。胸にチャベルを鳴らし、白雪の夢を見よう。ハローセイグッパイ。ホワイトハウスのホワイトナイト。サイダー色の恋よ。

二子玉川青春七色撮影協奏曲in三日月ナイト

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今日はヒグチマキコさんのデビューシングル「Rui」のPV撮影。場所はお馴染みの二子玉川。

昼12時に集合のはずが、急遽キャストとして出演してくれる事となった今井ちゃんとの連絡不足により大遅刻。People's Recordsの足立社長とヒグチマキコさん、それと女優さん2人をかなり待たせてしまった。ごめんなさい。

前日はオレンジボールの感動ライブ、そして打ち上げ。もちろんオール。その前の日も編集作業でオール。全然寝てない僕は力つきそうになる一歩手前で死にものぐるいの顔。

夕暮れに染まる木の下でギターを弾くヒグチさんの姿は美しいとしか言い様がなかった。風に揺れる緑の葉っぱや、だんだんと色がついていく町並み。「Rui」という哀しく切ない曲に乗せてそれらは僕のハートに届く。

いろんなすれ違いの毎日。時々笑う事を忘れそうになる。でもいつもそれを気付かせてくれるのは「夢」だった。ヒグチさんにとって「音楽」。僕にとっての「映像」。そしていろんな想いがつまったこの「Rui」という曲。

今日、きちんと「音楽」と「映像」は「はじめまして」と調和しあっただろうかな?僕の伝えたい事はヒグチさんの伝えたい事とちゃんと一致し合っただろうかな?

メイキング映像用の食事シーンをガストにて撮影。女優さんとヒグチさんの掛け合いが新鮮だった。今井ちゃんとの音楽についての語りも熱く、きっとこの映像はいいものになるだろうと確信。

このPV、以前発売日が11月19日と発表しましたが11月26日に延期になりました。DVDとしてCDと2枚組にて全国発売!そして、特典映像として僕の新作「月が欠けるまでの間に」が収録されます。皆さん11月26日はPeople's Records期待の強力新人ヒグチマキコさんのCDを買いにCD屋へレッツゴー。その他にも来年には盟友LEGONIC TRAP、16歳の若きシンガーソングライターKEYNAさんのPVを撮影。こちらもDVDとして全国で発売しまっせ。こんな素敵な仕事をくれた足立社長に感謝!ありがとうございます!!

撮影が終わってから僕と今井ちゃんで新百合丘の荒井秀之宅へ勝手に押し寄せどんちゃん騒ぎ。荒井秀之御用達のエロDVD「森村ハニー凝縮120分」を冷凍庫で凍らせたり、オーブンレンジでチンしたり。タンスを勝手に荒らしていたらなぜか荒井秀之の昔の写真を発見。荒川良々並の笑顔に僕と今井ちゃんは腹がちぎれるくらい爆笑。腹を空かせた僕らはコンビニへ。そこでも荒井秀之がうまい棒チーズ味をまさかの万引き。右ポケットの誘惑。10円で台無しにした人生。ラーメン屋「町田屋」では僕が指を突っ込んだラーメンをスープまで飲み干す今井薬師こと今井ちゃん。その今井ちゃん、なぜか今日は青のカーディガン。クイズの司会者ぶってて僕と荒井秀之の猛烈な怒りをかい、あやうくタクシーで帰らされそうになる(新百合丘→新井薬師 タクシー片道2万円)

プレステしまくっていつの間にか寝てやがった2人を置いて僕は帰る。気がつけば3日連続オール。ナイフタフバディー。アイアム バティストゥータ。

家に帰りローソンで買ったばかりの「特大のり弁当」を食べながら「花とアリス」の蒼井優ちゃんのバレエダンスシーンを見て心奪われ、ヘッドフォンでシャカラビのUKIちゃんに酔いしれ、爆睡。


僕はいろんな引き出しを持っているような器用な人間ではない。こんな何でもないようで貴重な一日。だからこうやって走り続けて体で記憶させるんだ。おままごとだって言われようと、今僕に出来る事は走る事しかないんだ。

明日からPVの編集に入る。心で燃えてやるぜベイベ。

写真 ヒグチマキコPV「Rui」より

ウルトラマリン

今日は荒井秀之と菊池修のフォークユニット、オレンジボールのラストライブ。どうしてラストライブと言いますと、今日を最後に荒井秀之が脱退し、菊池修は新しいメンバーとともにバンドを始める。

昨日から一睡もせずに、編集作業。ライブまで間に合うかどうか最後まで不安だったがギリギリで仕上げ無事今日の任務完了。

秋の夕暮れをなめていた僕は半袖で渋谷に繰り出す。「全然余裕だよ」と調子にのるも寒いものは寒い。待ち合わせ場所に早く着いた僕と「ネリネ」で脚本を担当した中西さんと「僕たちの日々」でいかつく涙もろいキング役を演じた蔵内君と3人でEXILE探しに精を出す。条件は短髪の金髪、または白髪。白いワイシャツ。ピタッとしたスリムなズボン。普段良く目にするEXILE風な方達もいざ探すとなかなか見つからない事に気が付いた。そんなこんだしていると大谷君や今井ちゃん、滝野さんが待ち合わせ場所へ。一行は渋谷WASTEDTIMEを目指す。少し遅れて建川千乃も合流。「僕たちの日々」組、「ネリネ」組勢ぞろい。(黒髪日本人形系ガール斉藤麻耶は撮影でどうしても間に合わず参加断念)。

今日は荒井秀之と菊池修の最後のハーモニーナイト。いろんな想いが胸を裂く。

1年前に出会い、やけに仲良くなり、今に至る。彼等の存在が僕にとって勇気であり、支え。

1曲目から名曲「花びらに散る頃」。ちきしょう涙が止まらない。いろんな思い出が走馬灯のように駆け抜けて、それが笑顔の1シーンだったり、ケンカの1シーンだったり。

澄んだ声にメリハリのある声。2つの声は1つになって突き刺さる。

去年の冬の入り口のある日。僕の住むオンボロアパートへ荒井秀之と菊池修がギター抱えてやって来て、夜が更けるまで大声で歌った。歌っている内容は、夢だとか恋だとか愛だとか友達だとか親だとか。ありきたりな言葉を素直に吐き出す2人の姿に本当に純粋なものはなにかと教えてもらった。ギターソロ出来なくても、ハープが下手クソでも、リズムがはちゃめちゃでも、その中には確かに真っすぐにそびえたつ何かが見えたんだ。

小田急線新百合丘駅。路上ライブを重ねる毎に人が増えて行き、彼等の歌声はいろんな世代に届けられたんだ。夢だとか恋だとか愛だとか友達だとか親だとかを歌った曲達は確実にいろんな人の心に種を植えたんだ。

ラストは「ウルトラマリン」。去年のクリスマスに上映した映画「そんな夜君になりたかった」の主題歌。僕が書き上げた詩に2人は一生懸命メロディーを付けてくれた。朝まで荒井秀之のアパートでバカ騒ぎして、いろんな事くっちゃべって、時間が過ぎて行く事すら忘れて僕らは歌を歌った。

涙で2人の姿が見えなかったんです。滲んだ先の向こう側、永遠の2人が重なって離れて消えて。まだちょっと早いクリスマスソングは渋谷の地下を赤色と緑色に確かに染め上げたんだよ。でもこれが最後になるってことを常に頭において。2人は最後っていう四角いリングの上で今、がっちりと握手して別々の方向へと足を運ばせる。

その最初の1歩が痛くて哀しくて、「お前らで大丈夫かよ?お前ら一人で歩いて行けんのかよ?」っていうこっちの不安を打ち消して勇ましく歩いてくれた。

灯りが落ちたステージ。そこには確かに反対側を向いた2人の足がありました。

でもそれはしょうがない事なんだと実感するのには少しの時間が必要でした。

ライブ終了後の2人と抱き合う。今まで絶対にこいつらだけには見せないようにしていた涙を見せてしまったよ、僕は。涙ボロボロ落として笑う荒井秀之と必死で涙溜める菊池修の肩を抱く。最高にお調子者で最高にやんちゃでアホだけど、僕にとって最高にかわいい2人。命を張ってでも守りたくなってしまうような、かけがえのない弟分。今日は最高の音楽をありがとう。

その後打ち上げへ。大谷君の必死の脱走をいとも簡単に射止める今井ちゃん。神輿のように
担いでわっしょい。みんな終電を乗り過ごし(強引に乗せず)。すきやで牛丼を食らう。タッキー(滝野裕美)の牛丼を食べる姿はレアだと僕と蔵内君は大興奮。

その後居酒屋で朝までみんなで語り。今井ちゃんの相変わらずの暴走っぷりに一同拍手。新たな名言「今井薬師」を生み出しみんなで始発で帰る。

家に帰り、オレンジボールの「花びらに散る頃」を延々と聞く。


いろんな困難が立ちはだかろうとも俺たちは仲間。いろんな犠牲を生み出そうとも俺たちは仲間。汚れた笑顔でも照れ屋な性格でも、後ろには俺がいる。もちろんみんなも一緒さ。最終夜行列車、ギリギリセーフを狙ったなら、伸ばした手の先、必ず俺の手があるから。迷わないで付いてこい。空っぽの夢を一緒に見ようぜ。一生一緒に見ようぜ。俺はお前らがかわいくてしょうがないぜ、荒井秀之、菊池修。

永遠の前の静かな一秒

今日はずっと楽しみにしていたRumlinaのライブ。と意気込んでいたがここでプロデューサーから急な仕事が。それはロケハン命令。最悪です、もう。タイミング悪すぎだよ。

一緒にいく予定だった荒井秀之に断りの電話を入れいざ出発。

夕暮れが夜に飲み込まれて行くのを確認して秋の夜長を実感する。めっきり寒くなった今日この頃。夏は終わっちまったよ。

新作「月が欠けるまでの間に」とヒグチマキコさんのPV「Rui」のロケハン。「月が欠けるまでの間に」は街路樹が照らす一本道。「Rui」は海が舞台になる。だからロケハンはあっちこっち行ったり来たり。その場のノリや勢いで生きている僕は調子に乗って千葉まで行ってしまう。途中、小腹が空いてコンビニに寄り、梅しばを買い、コンビニ駐車場でたむろするEXILEみたいな若者に酸っぱい顔をしていざ再出発。

千葉の稲毛海岸の景色は圧巻だった。夜と月が覆い被さってそこにあるのは真っ黒の墨汁園。ここで花火をみたらどんなにキレイだろう。カメラを取り出し家に帰ってから構図を練る為に何枚か写真をとろうとしたらバッテリー切れ。仕方がなく写メールするも真っ黒。この景色をどうしても誰かに伝えたい僕はいつものようにキャバクラ中の半田君に非通知で電話。半田君は非通知からの電話の出方が非常に面白い。なぜか弱気。僕からの電話だといつも「なんだよ!」とでるのに非通知だと「。。。(小声で)はい」。

半田君に「千葉の夜の海はいかに素晴らしいか」を早口で一方的に伝えすぐに電話を切る。

これで夏だったらサイコーなのになー。なんて屁理屈を抜かしながら千葉を後にする。しかし、事件は突然起こる。帰り道がわからず、道に迷いまくり何度も無意味に車線を変えたりウィンカーを出しておいて曲がらずに直進したりと酔っ払い運転のような動きをしてしまい事故りそうになる。

時計は朝5時。明日が来る前の空の色。藍色の空。一年の内で空が一番綺麗な10月の空の色。月が、星が、青くただ青く。外に出て煙草を根元まで吸いながらじっと空を見る。ぐるんぐるんまわる雲は洗濯機みたいだ。ピカピカ蛍光等のお星様。朝焼けがこっちを見てる。僕の方に手を伸ばし頭を撫でる。

車が全然通らない農道で僕はただ空を見続けた。小さくなって行く星の向こう側、不釣り合いな半田君とレイナさんが微笑みかけてら。幸せハートマークのバッチを胸に付けて、にっこりと笑ってる。こんな時僕は何て言えばいいんだろう?

帰り道、寒さにやられた僕はくしゃみが止まらない。この苦しみを誰かに伝えたくて半田君に非通知で電話する。半田君は夢の中にいるみたいに幸せそうな声だった。今日は4万使ったと豪語する半田君。それでもやっぱり幸せそうだ。愛し方は人それぞれ。愛され方もまた人それぞれ。世の中は実にうまくまわっている。世界各国共通している事は眠りに着く前に一番最初に浮かんでくる人をその人のやり方で想う事だ。

すっかり朝になった東京。泥酔野郎の半田君と合流して環七沿いにあるラーメン屋でラーメンを食う。半田君は一口食ったとたん吐きそうになりやがって、後ろから頭を引っぱたく。

ぶっちゃけロケハンは全然出来なかったけど、僕は今日一日でいろんな事を考えた。半田君もいろんな事を考えた。半田君はもうすぐキャバクラ通いをやめる。今が一番幸せだからやめる。僕は半田君を肯定も否定もしなかった。半田君が決めた愛し方だからだ。一歩踏み込んだ半田君。彼の道に幸せが待っていますように。でっかいでっかい幸せが待っていますように。

家に帰り、PENPALSの名曲「ラブソング」を爆音で鳴らし、ファミマの「特製五目焼そば」を無我夢中で食べながら(食欲旺盛)、もはや日課となっている石原さとみちゃんの「さとみ日記」を見る。第一生命のコスチュームが似合うのは世界で君だけさベイベ。これを機に生命保険に入ろうか本気で悩む。これぞ「さとみマジック」!!!やられたなー。疲れもいっぺんに吹っ飛んじゃったな。よーし今日は寝ないぞ!石原さとみちゃんが言葉にならないくいらいの可憐な制服姿をお披露目した「ウォーターボーイズ2」を1回から全部見てやるべ。ちなみにレゴトラのボーカルの名前は里見淳。さとみ純。さとみピュア。石原さとみちゃんはピュアピュアドキュン。石原さとみちゃんの好きな男性のタイプ。「背が高くてクールな人」。これぞ見事な叶わぬ恋。切ない。

新作は千葉の空の色みたいにしようと思った。そんな秋の気持ちがいい朝。

きんぐおぶロッッッック

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こんな色の空がこの世にあるんだ。

南米より来るマグマの天使。羽をかっさらって妙な笑顔醸し出す。妙にキャピキャピでさ。僕はこの天使を信じる。この人ならきっと綺麗な虹を描けそうさ。僕は着いて行くよ。

ゲートを潜れば全てが終わる。冬の手前の帰り道。

ゲートを潜って全てが終わった。僕らの帰り道。


最近いろんな作品のロケハンの毎日。燃え尽き症候群にかかる暇もない。最近のお気に入りのBGMは奥田民生の「股旅」。肩の力の抜け具合が最高にかっこいい。マイペースなのにやるときゃやるぜっていう姿勢。見習いたいです。

もうすぐ大嫌いな冬がやってくる。人肌恋しい季節のはずが、僕にとっては一人になりたい季節。何と言ってもどこへ行っても寒い。そんな寒い日は漫画喫茶へGO。

去年の今頃の事を思い出した。去年の今頃「そんな夜君になりたかった」という作品の脚本を書いていた。あの頃吹いていた風の匂いや街の声、空の色なんてのは、今年は全然違う。だから今年の冬はきっと違った作品が撮れると思った。

今日は豪華に3本立ての夢を見た。中学生時代の親友と中学生時代のまま遊びまくる、とてもとても素敵な夢でした。起きたらなんだか「天国の口、終わりの楽園」を見終わった後のような気分でした。

みんな元気かい?僕はこの通り元気さ。大人になってもあの頃の気持ちを絶対に忘れないでおくれ。僕はまだ子供さ。あの頃のままだときっと笑うだろう。税金も年金も払っていないから、素直にみんなに逢いにはいけないよ。

夕暮れが僕のドアをノックする頃にあなたをギュッと抱きたくなってる

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雨が久しぶりに降っていない日。こんな日は散歩だ。

今まで歩いた事のない道を歩く。近くの高校から聞こえてくるチャイムの音を聞きながら二子玉川花火大会を一人で見た丘にそびえ立つ秋の木の下で体育座り。横の坂道では男の子と女の子が2人乗り。女の子を後ろへ乗せたら行き先はメーテルに告げる。999は今夜2人を星の街へ。

最近、どうしてこんなにやる事があるんだと切羽詰まっていた。基本がマイペースなのでなかなか一つの作業が終わらない。迷宮入りする研究。

だから散歩がしたかった。いろんな事を感じたかった。散歩のはずがついいつもの癖でドンキホーテーに行ってしまい、洗顔フォームとはみがき粉を買う。それで、プレステコーナーで小学生に混じって「ウィニングイレブン」を本気でやる。大人げなく勝ちまくり。小学生に睨まれ退散。帰り際、石原さとみちゃんのポスターに一礼。合掌。帰り道、宮崎あおいちゃん激似女子高生と5秒間目と目があって本気でドキドキする。無意味な胸騒ぎ10.13。こりゃ「ラブドカン」と「青い車」絶対見に行かなきゃ。

家に帰り、作業再開。

僕の最近はこんな感じ。

もうすぐ「僕たちの日々」でマメ見たいな顔してるミツマメを熱演した荒井秀之のバンド、「オレンジボール」が渋谷でラストライブを行います。いやいや宣伝。10月17日渋谷「WASTED TIME」(詳しい場所:渋谷駅ハチ公口を北に進むと、角にSEIBU A館があります。そこを真っ直ぐ行くと、二股に分かれる道になります。(角に宇田川交番)そこを右に進み、少し歩くと左手に第3田中ビルがあります。そのビルのB1Fになります。 行き過ぎると左手にコンビニ、右手に東急ハンズがあります。)開場18時。開演18時30分。オレンジボールの出番は21時頃です。

オレンジボールで大好きな曲がある。荒井秀之が作詞作曲した曲。「花びらに散る頃」。最高に名曲。いますぐにこの曲で映画作りたいくらい。

新しい暮らしとともに仲間も変わり
素直に笑えない自分がそこにいました
頑張っているあの子を見るとなぜか気持ちが切なくなるのはどうして?

花びらに吹かれて僕は大人になっていく
自分の弱さを見せてもいいから
花びらに吹かれて僕は大人になっていく
一歩一歩進む それが僕だから

吹かれ吹かれ 花びらに吹かれ
恋に揺られ 花びらに吹かれ

オレンジボール/「花びらに散る頃」

頑張ってるあの子を見ると気持ちが苦しい。もしも明日花びらが吹いて僕を大人にしたとしてもこの想いは変わらない気がする。言葉があんまり上手くない僕だから、肝心な事も上手く言えないよ、ごめんなさい。ただなんだかあの子にはあんまり頑張ってほしくない。なんとなくだけど頑張ってほしくないんだ。

外はもうすっかり朝だ。薄紅色の明日がやってくる。

写真 見て下さいこれが本当のブタ箱です。

雨が降らない日のピアノの子守唄

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今日は遅く起きて、「ネリネ」と「僕たちの日々」のDVD用予告編の編集。短い時間でいかに「見たい!」と思わせるかはなかなか難しい。

「僕たちの日々」を見たという男性から熱いメールを頂く。こういうのは本当に嬉しい。彼は会場で滝野裕美さんや大谷俊介君を生で見て、たいそう感動したそうな。いや、僕もそうだった。編集でずっと画面の中の滝野さんや大谷君を見て来たわけで、いざ本人に逢うと思わず「うぉー本物だ」と思うわけです。それくらい、映画の中で滝野さんと大谷君はキラキラしているというわけです。見た人ならわかると思いますが、2人のやりとりのイメージは「のび太くん」と「しずかちゃん」なんです。本邦初公開。ぴったりはまった2人のイメージ。

それから今井ちゃんから謝罪のメール。餃子の王将を1週間も奢ってくれるらしい。わるいね、今井ちゃん。それからメールでしりとり

(俺)リンゴ→(今井ちゃん)強引な勝又悠→(俺)うだうだ言い訳今井康裕→(今井ちゃん)露骨にひどい事を言う勝又悠→(俺)海に頼んでいないの飛び込んで、うさぎのロンTを砂浜に叩き付けた今井康裕→(今井ちゃん)ロマンのかけらもない街No.1新井薬師の家賃3800円のアパートに気まずい人と2人暮らしして、胃かいようになって毛布にまで逆襲されてあんまんに毒を盛られた、いしだ壱成似の今井君→終了。時間の無駄でした。

それよりも家に見た事ない虫が大量発生。ドンキホーテへ行ってバルサンを買って来て今夜は全面戦争だ。と意気込む。

しかし、バルサンを炊いた後に伊藤園「天然ミネラルむぎちゃ」のペットボトルの栓をしていなかったことに気が付き、煙だらけの部屋に戻り自爆。肺が気持ち悪いです。仕切り直しにあつ姉さんからもらったお香を焚く。今日も幸せが一つ見つかりました。

写真 「僕たちの日々」の「のびた君」と「しずかちゃん」。僕はこの写真を愛しています。なんてたって僕のデスクトップ画像ですから。

花とアリスと花*花

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今日は渋谷でPeople's Recordsの足立社長と打ち合わせ。

来週People's Recordsよりデビューする期待の新人アーティスト、ヒグチマキコさんのデビュー曲「Rui」のPVを撮って参ります。そして発表。このPVがなんとDVDになり11月19日にCDと2枚組で全国発売されます。DVDの中にはヒグチさんを主演にしたショートストーリーも収録される予定です。やっべー気合いいれなきゃ。みんな11月19日はCD屋に走れ!!

足立社長と談笑した後、別れ、僕は今井ちゃんを待つ。今井ちゃんと「今日はガツンと行きましょう」と約束していたからだ。しかし何分待っても今井ちゃんは来ない。電話しても出ない。メールを送っても帰って来ない。途方に暮れていると今井ちゃんから電話。

「不治の病にかかり、呼吸が出来ないし心臓もとまりかかっています。今日は行けません。そんな苦しみの底から、こんにちわのやっくんなのでした☆」

すぐに僕は電話を切り、急遽PG君と逢う事に。

渋谷の王将で大阪の俳優ヤマダ君とPG君で腹一杯食って、「ネリネ」と「僕たちの日々」について語る。それからPG君の家で買ったばかりの「花とアリス」を見る。僕の終電の都合上、ショートフィルムバージョンしか見れなかったがやっぱり岩井俊二はすごいなと感心。なんてたって描写から繊細だ。これはなかなかマネできないぜ。

家に帰り、僕は一人で「花とアリス」を見る。蒼井優ちゃんの演技してないような演技が最高にいい。女の子のこういう演技が僕は大好きだなとつくづく思う。

それから新作「月が欠けるまでの間に」の脚本を書く。書いたら泣けて来た。わけのわかんないとこでなぜか泣けて来た。朝になって月はどっかへ消えた。

「ネリネ」と「僕たちの日々」を見て眠る。今日は夢はわがままムチムチな女子高生と遠距離恋愛する夢かカエデちゃんみたいな純粋な女の子とロンドンへ行く夢かどっちかだなと思うも、見た夢は今井ちゃんに指を舐められる夢。思わず起きて自分の指が濡れていないかを確認。

そして寝れない。寝れないから「石原さとみちゃんが1人、石原さとみちゃんが2人。。。」と数えたら、どうして俺はこんなに空しいのかと自己嫌悪。さよなら10月10日体育の日。そうだ今日は体育の日だ。いつか「石原さとみちゃんと魅惑のフラフープ」という映画を撮ろう。いや、石原さとみちゃんにそんな事させてはならない。せめて「石原さとみちゃんと100m走フライング」にしよう。いや、僕は女の子の走る姿が苦手なのでやっぱりやめよう。悩んだ末に決まったのはずばり「石原さとみちゃんとオクラホマミキサー」。フォークダンスの音楽が鳴り終わる前に、石原さとみちゃんと手を繋ぐんだ!!

写真 もうすぐご対面 ヒグチマキコさん。

抜け殻ものけのから、もののけ姫2004

昨日の打ち上げ後、キャスト全員とラーメンを食いに行って家に帰って来たらもろ朝。寝て起きたら余程疲れていたのかすっかり夜。今井ちゃんに電話して飲みに行こうと誘うも今井ちゃんが「中野に来い」と態度が王様のようになっていたので即電話を切る。

抜け殻でどうしようもない。何を考えても昨日の出来事が思い浮かぶ。切なくなって泣けてきやがった。

そしていつの間にか寝る。

黄昏ロック

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今日の事、僕は絶対に忘れられないな。生きててよかったよ。映画を作る自分を信じて来て
よかったよ。ありきたりな言葉だけど本当に素敵な一日だった。

今日は渋谷O-NESTで「黄昏ロック」が行われる。このライブイベントには新作である「ネリネ」と「僕たちの日々」がゲストで上映される。当日15時入りの予定だった僕。しかし、ギリギリまで編集。会場入りしたのは17時でした。リハーサルを開始するバンドさん達。すでにそのリハを見た時点から僕は今日が最高のイベントのなると確信した。ほんとすっげーいいんだもん。

スクリーンチェックやら音のチェックやらを終わらせるとあっという間に開場時間の18時30分。外は台風前夜の大雨だ。こりゃ電車も止まるかもなぁなんて考えて僕はひとまず楽屋で舞台挨拶で言うかっこつけた言葉の確認。うまくさらっとさりげなく言えるかな?。なんて考えているとお客さんが続々と入ってきまして、あんまり人を見るとテンパるからホール行って隅っこでお客さんのふり。

オープニングアクトはカーブmeets南風。これがまたいいんですな。ほのぼのとしていて、なんか西荻窪でかかってそうな音楽で。「暮らし」っていう唄があるんですけど、すごく切ない。泣きそうになってしまいましたよ。しかし、僕は「暮らし」を演奏する頃には舞台裏で舞台挨拶の待ちをしなければならなかったのですが、時間を忘れてほのぼの。気がついたらステージで「それでは、勝又監督と脚本家の中西さんどうぞ!」なんて呼ばれてて、僕らは必死で裏からステージへと走るのでした。

息きらしてステージにあがりそこに現れた忘れられない光景。ライブハウスがパンクしそうなくらいな人、人、人。100人は余裕で越えている人。もちろん全員が僕の映画目当てじゃないってことはわかってたけど、これからスクリーンに映し出される物語がここにいるみんなの中に流れ込むんだ。その光景を見た僕は頭の中が真っ白になり、何を言ったか覚えていません。この瞬間を誰に捧げるとしたら、キャストのくせに一番前でちゃっかり座って満面の笑みしてるアホ面の荒井秀之とその後ろに保護者みたいに座ってた今井ちゃんだよ。こっちがテンパっているのに呑気に「ズームイン朝」みたいにピースなんてしている彼等の顔見てたら無性にうれしくなっちまったよ。あとは僕の横で演奏後なのに関わらず僕をフォローしてくれた佐野さん。そしていつものようにテンパって舞台挨拶は終了。かっこつけたことなんて一言も言えなかったな。ちきしょう。

そして「ネリネ」の上映。この作品、中西さんに脚本をもらった時からいい作品になるってことは信じていた。いい作品にならなかったら僕に責任はあるって思って撮影も編集も乗り切った。お客さんの目にはどう映ったんだろう?この作品は建川千乃と斉藤麻耶と脚本の中西さんが持つ世界観が見事に一致して、見事なガールズワールドに仕上がりました。だから僕が手を加えるとこといえば編集でしっかりとその顔が伝わるように繋ぐだけだったんですね。撮影中彼女たちは怪物でした。ほんと、何をしでかすかわからない。いい意味でですよ。だからそれをカメラに収めるのが楽しくてしょうがなかった。にしてもみんなすごい人気でした。なかでも初めて主演をはった建川千乃はいろんなところで絶賛の嵐。ファンクラブが作れそうな勢いだな、こりゃ。泣きながら抱きあう中西さんと建川千乃の姿はまさに黄昏だった。いつ僕に抱きついてくるんだろうとドギマギするも、結局その歓喜の瞬間はやっては来ませんでした。

続いてHUMBERT HUMBERT。極上の癒しの世界。トークも面白くて演奏も上手。女性ボーカルの伸びのある声が素敵で、男性ボーカルのキャラとマッチした歌い方がかっこよかった。「シネマサウンドトラック」にも入っている楽曲をやってくれて嬉しかったです。

そして「僕たちの日々」。この作品を世界で一番愛しているのは僕だと思う。いや、僕より愛している人がいたら大変だ。僕は愛をもって撮影し、今の僕を全て編集作業にて作品に取り込んだ。ぎゅうぎゅう詰めのライブハウス。一番後ろで、ロックとサルとキングとミツマメとカエデちゃんの「生きる」姿を見る。大谷俊介、今井康裕、蔵内彰夫、荒井秀之の4人は映画の中に「仲間とは何?友情とは何?」という儚くも永遠と信じてしまう無情な感情を胸に生き、滝野裕美は、唯一の女性キャストでありながら溢れんばかりの淡い恋をただ純真無垢という言葉どおりに生きた。みんな滝野裕美にキュンキュンの中学生色の気持ちを抱いてくれた。それは僕が敷いたレールじゃなくて、自分で道を作ったキャスト陣の力だ。お客さんがすすり泣く声も、どこからか沸き上がる拍手の音も、涙ためてにっこり笑ったみんなの顔も、僕は忘れないよ。今まで自分を信じてやって来てよかった。この作品を作ってよかった。初めて勝又悠という人間を否定しないまま作品が見れた。この作品は僕にいろんな事を教えてくれたんだ。永遠の宝物でありマスターピース。つまりこの作品は現時点での僕の全てであり僕の結晶。

そしてやってきました。カーブ。僕は音源をもらった時からずっと生演奏を聞きたくてしょうがなかった。初めて聞く演奏がこんなに素敵なイベントになるなんて予想もしていなかった。佐野さんが歌詞の一言一言に感情を込める。オーサムさんは終始楽しそうな顔でベースを弾く。キョーコさんは今日がラストライブ。まるでこの日の為に用意されたかのような幸せに満ちた顔でピアノを弾く。もうそれだけで十分だった。「音楽が好きでたまらないぜ!」っていうのがスピーカーを通してビシビシ伝わって来て、その姿はかっこいいなんてもんじゃなかった。アンコールがかかり、汗だくで演奏する3人。やっぱり目頭が熱くなってしまいました。

打ち上げではO-NESTを貸し切りみんなでビールで乾杯。急遽、白い壁をスクリーンにして「ネリネ」と「僕たちの日々」を上映。その後、カーブの即興演奏や今井ちゃんの勝手な一人コント(頼んでない)なんてもあって、台風直撃前夜、素敵な渋谷の夜は更けていきました。タッキー(滝野裕美)が音楽に肩を揺らす。マヤマヤ(斉藤麻耶)が唄を口ずさむ。中西さんが優しい眼差しで演奏する3人を見つめ、蔵内君がかっこよく煙草をふかし、今井ちゃんと荒井秀之と建川千乃は良くわからない事で討論し合い、大谷君は僕の横で「ロック」の余韻に浸る。そんなみんなの顔見てたら泣きそうになってしまいました。本当に楽しかった撮影と地獄のような編集。時間が予想以上に長くなってしまい、佐野さんに電話した夜。映画の時間が長くなるって言う事はつまりバンド演奏の時間やらがその分削られてしまうわけですよ。それでも佐野さんはね、僕にこう言ってくれたんです。「時間の事は気にしなくていいんで、勝又さんが認める『最高傑作』を持って来て下さい。」と。その瞬間から僕は前に一歩進めたんです。最高のものを上映出来るように100%の力を振り絞る事が出来たんです。

これは僕達の文化祭。そして打ち上げは後夜祭。

みんなで作ってみんなで笑った。普段くだらない事ばかり考えている僕にこんな素敵な感情をくれた。当分僕はこの夜に浸ります。

最後に、僕に夢を見せてくれたカーブの佐野さん、オーサムさん、キョーコさん、ハンバートハンバートの皆さん、南風の皆さん、カーブ・ノスタルジックオーケストラの皆さん。ワタナベイソコさん。「ネリネ」の建川千乃さん、斉藤麻耶さん、PG君、勅使河原結ちゃん。素敵な脚本をくれた中西志保さん。「僕たちの日々」の大谷俊介君、今井康裕君、蔵内彰夫君、荒井秀之君、滝野裕美さん。想いを詰め込んだ主題歌をくれたLEGONIC TRAPの天ちゃん。

雨の中足を運んでくれたみなえ、美朋さん、浜野さん、らむりなの知紗ちゃん、ひろひろさん。トューミーにあっちゃんにふみちゃんにえりかちゃん。水野あさみさん、麻美子ちゃん、ゆっこさん。あーやさん。舞ちゃん、シンジ君。静岡から来てくれたコウタ君とかおりちゃんとエミリちゃん。長岡君、くりーむ檸檬さん。小池君、マンさん、国語ピアノの芝西さん、磯辺君。CMプランナーの佐藤さん。カッキー、まるちゃん。脚本家のGONさん、フジテレビの西浦監督、中村トモミさん。オフビートジェネレーションの石田さん、佐藤さん。会場にいた全ての人。会場にいて拍手をくれた全ての人。

僕は一人一人にお礼を言いたいです。一人一人の目を見てお礼を言いたいです。

本当にありがとうございました。本当に本当に素敵な夜をありがとうございました。

2人きりの文化祭

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自分でも信じられない事がありました。この日記が昨日(10月6日)だけで1063アクセスもあったのです。一体全体どうしたことだろう?おそらくバグだと思いますが本当だったらびっくりだ。まぁ要はみんな妄想家だな。妄想一家だな。同盟を組みましょう。

妄想と言えば石原さとみちゃん。

青空から夕暮れにバトンタッチしたての空の下。僕はボサボサの髪(寝癖付き)で、ジャージ姿(今日のジャージは恐ろしく恥ずかしい。上がアディダスで下が一発でわかるアディダスのパチもん。なんとラインが5本ある。どうして俺はこんなの買ったんだろう)で、飯を買いにドンキホーテーへ行きました。最近の「行きつけ」となっていたてんやですが、僕に対する店員の態度が横暴になってきたから、もうこっちから願い下げです。

ドンキホーテへ行き、定番のカップラーメンコーナーに行き、緑のたぬきとどん兵衛をカゴいっぱいにたらふく買い込む。

そして、何気なく店内をうろついていると、ポッキーのポスター。4人の女性が並んでいる。柴崎コウ、仲間由紀恵、松浦亜弥、そしてそして我が目を疑ったそこには、石原さとみちゃんがいたのであります。ただ立ち尽くす僕に向って、黒髪、厚い唇、おさげが良く似合う制服ガールが「もう!こんなに緑のたぬきとどん兵衛ばっかり買って!今日はママに教わったばかりのカルボナーラを作ってあげるっていったでしょ!栄養満点だよ!」

その子の手に引かれて、緑のたぬきとどん兵衛をもとにあった場所へ戻し僕らは彼女の家へ向うのでした。お花畑の中にでっかい門があって、そこを通って招かれた檜の匂いのお部屋。エプロン姿が似合うプリティーガール。束ねた黒い髪。後ろ姿も素敵さ。ドキドキキューティクル。

出されたのは温泉卵が真ん中に乗ったカルボナーラ。ワインで乾杯してあっという間に完食。食後のデザートはお手製杏仁豆腐。ピアノを習っているという彼女にレゴトラの「Straight Story」を演奏してもらい涙ぐむ。秋の夜に降って来た星の物語。部屋を真っ暗にしてふたりで甘栗を食べる。爪切りで甘栗を剥く彼女。それから高そうなホームシアターで「パコダテ人」を見て、タオルをしっぽにして踊る。BGMはジャクソン5の「I WANT YOU BACK」。間違って僕が「ビューティフルサンデー」をかけてしまった事から、2人きりのフォークダンス大会勃発。くるっとまわる彼女。ビダルサスーンの香りに囲まれて僕らは同じ振り付けで何回も踊る。しっぽを首にまいて汗だくの文化祭。ラストソングはSNAIL RAMPの「HOTARUNOHIKARI」。天井には星のかたちの蛍光シール。寝っ転がった先はプラネタリウム。霧がかった部屋でゆっくりとオリオン座を見つける。12時になって急に黙り込む彼女。そしたらでっかい柱時計から黒魔術みたいな馬車が出て来て彼女を連れ去りました。こちらを振り返らずに去って行く彼女。後ろ姿も素敵さ。残ったのはピカピカに光るガラスの靴。それと、彼女の半分残ったカルボナーラと爪切り。

そんなこんだで、石原さとみちゃんのポスター一枚でここまで妄想を膨らませた空しさ極まりない僕は家に帰り、緑のたぬきとどん兵衛を贅沢にも2個食い。気持ち悪くなっちまった。

そして先ほど、やっとのことで「ネリネ」が完成。すべり込みセーフ。キラキラな脚本にキラキラのキャスト達。たくさんの波瀾万丈を乗り越え10月8日、渋谷に殴り込みだ。

今日の夕焼けは見事だった。こういうのを茜色の空って言うんだな。そういや中学校の頃、僕の事をこち亀の両津勘吉って言った子の名前も茜ちゃんだったな。

なんて事を思い出した。天気予報の確率が高まれば君の機嫌もある程度わかるのだ。

写真  新作「ネリネ」より

水色の空の螺旋階段 時々振り返る映画の神様

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朝からぶっ通しで「僕たちの日々」の編集。

映画と音楽がキレイに混ざってゆっくり着地するあの瞬間が最高に気持ちがいい。空腹も孤独も物欲も全てさっぱり忘れてしまう。

今日つくづく思った。「映画を創っていて良かった」。

趣味でも仕事でも映像を自分のやり方で料理出来て、それを見てくれる人がいると言う事。そしてそれを楽しみに待っている人がいると言う事。すんごく幸せだ。

ビールを飲みながら編集。酔うと感受性が高まる気がする。ビールを飲むとまりをを思い出す。彼女は僕が知る中で一番の酒好き。いつ電話してもビールを飲んでいる気がする。元気かにゃー。妹さんも夜遊びばかりしちゃだめよ。

酔って編集したものに狂いはない。シラフの人の考えを追い越さなければならないから。

数十時間の泥酔の末、「僕たちの日々」が99%完成。あとは1%の足りない部分を探すだけだ。もうひと踏んばり。赤い顔で我が相棒マックの画面を見つめる。レゴトラの主題歌が耳に流れ落ち、目を閉じると水色の空の螺旋階段。映画の神様とやらがこっち向いて手招きしてら。行ってもいいのかい?

今日も僕は2段飛ばしで階段を駆け上がる。

部屋の匂いは222のリズム。素敵な香りをありがとう。


写真 「僕たちの日々」から

車輪の向こう側

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最近吉野家と、松屋にすっかり愛想をつかされた僕の新しい「行きつけ」はてんや。毎日毎日天丼食って生き抜いています。

今日は一日中「僕たちの日々」の編集。頭がおかしくなるくらいにロマンチックで愛しくなる。男4人、女1人。彼等の彼等なりの一日の話。無情にも人は愛に敏感だ。どんなに鈍感な僕でもそれくらいはわかる。真夜中の線路の上、でたらめに並べられた星屑の下、大人になるなんて事これっぽっちも考えやしなかった13歳の第一次反抗期真っ盛りの僕。あの日の事をそのまま映画にした僕はもうすっかり大人だよ。なんだか悲しいな。人間はとても淋しい生き物なんだ。

NHK-FM横浜放送局から先日出演させて頂いた謝礼と手紙が届く。ロケ現場からの携帯電話での出演だった僕。肝心の「詳しいお問い合わせは・・・」の部分で突如として電波が途切れ途切れになってアナウンサーの天野さんに大変なご迷惑をおかけしてしまった。ごめんなさい。

朝になって、寒くなった10月の朝焼けに飲まれて布団で眠る。少し前は何もかけずに眠っていたのに、今は掛け布団をかけなければ寒くて眠れやしない。悲しき季節の心変わり。今年のクリスマスは雪はふるのかい?クリスマスの前の街の雰囲気が好きだ。あちこちからクリスマスソングが流れ、恋人たちをときめかせる。クリスマスといえば僕は高校時代に、当時付き合っていた彼女と早起きして横浜ランドマークタワーに行って、ランドマークタワー内の階段で爆睡してしまい、彼女に先に帰られたという苦い思い出がある。やっぱりクリスマスといえば苦い思い出だ。それしかない。

今年のクリスマスは何をやらかしてやろう。只今計画中。

写真(左)「僕たちの日々」より。車輪の向こう側
(右)真夜中のプラットホーム
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